ドストエフスキー『罪と罰』で、主人公のラスコーリニコフは次のように発言します。
一つの微細な罪悪は百の善行に償われる」「選ばれた非凡人は、新たな世の中の成長のためなら、社会道徳を踏み外す権利を持つ
金貸しの強欲狡猾な老婆を殺害し、奪った金で世の中のために使い社会のために役に立ちたい”、このような個人的な”正義”を標榜する論理の展開は、人を誤った判断に導くことがあり得ます。

大きな富を得たものと、まだ富を得ることができないものの間には、大きな隔たりが存在します。そして、その隔たりは永久に解消されないことのように思うことがあります。

元々、税金とは、飛鳥時代701年の大宝律令「租庸調などの税や労役をかける税の仕組み」をはじめ、国や領主などが、住民を管理して、国を治めるための仕組みとして導入されました。
現在においても、これらの”国や地方自治体の経費を調達する”が税金の主要な目的でもありますが、税金にはもう一つの”従の役割”の側面があります。
すなわち、「富の再配分」「景気調整」「経済政策の推進」「国内産業の保護」などがあります。

もしかしたら、19世紀ロシアにおいて、福祉政策や「富の再配分」が適切に行われていたら、ドストエフスキーの名作は産まれていなかったかもしれません。

それでは、2018年度税制改正の特徴はいかがでしょうか?

(主な改正)
・給与所得控除
→年収850万円を超える会社員の控除枠を縮小し増税
・基礎控除
→すべての納税者に適用される基礎控除を38万円→48万円にし減税
・公的年金控除
→控除の上限額を195万5千円に枠を縮小。加えて年金以外所得が1000万円を超えるときは10万円、2000万円を超えるときは20万円と控除枠縮小で増税
・出国税
→日本を出国する際に、日本人も外国人も1人当たり、1000円徴収。
・森林環境税
→住民税に上乗せするかたちで一人当たり1000円を徴収
・たばこ税
→紙巻たばこ、および「アイコス」などの加熱式タバコを増税
・法人税の負担軽減
→3%以上の賃上げを実施した企業の法人税負担を25%に、さらに技術革新によって生産性向上に取り組む企業には、法人税を20%まで引き下げる
・事業承継税制
→引き継いだ株式会社対してかかるかかる相続税などの納税を全額免除
etc

2018年の税制改正の議論の根幹は「所得再配分」と「働き方改革」であると言われています。
欧米諸国に比べて、わが国中低所得者層は、やせ細ってきており、この層の充実の必要性が叫ばれています。高所得者層の控除枠を縮小し、税金を重くして、中低所得者層への税負担軽減をおこない、角田拡大を防ぐことを狙いとしています。
また、クラウドソージングの普及により、フリーランスや個人で仕事を請け負う働く人たちが増えていますが、これらの人たちにとって、基礎控除を上げることは現在になることを意味ます。

マイナンバーの普及により、銀行口座、証券口座、外国送金などが個人とひも付き、国税側での名寄せなどの業務が減り、国税の調査能力の充実することが期待されます。このことにより、脱税などがこれまで以上に難しくなる社会が来ると考えられます。



お金を蓄えるためには、多くのお金を稼ぐと同時に、無駄な出費を抑えることも大切なことで、
出費を抑えるために何ができるか?
今回は「税金」に着目して、上手に節税する方法を学びたいと思います。

週刊ダイヤモンド2017/12/23の特集「大増税&マイナンバー時代の節税術」に対して、
個人的なコメントを付加しながら、5のテーマに分けて、検討策を提示していきたいと思います。



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