銭のない奴は俺んとこに来い
俺もないけど心配すんな
見ろよ、青い空 白い雲
そのうち何とかなるだろう

クレージーキャッツの「だまって俺についてこい」は、高度経済成長期の真っ盛りである1964年に発表された。アジアで最初に開催されたオリンピックが東京でおこなわれた年であり、日本の国力がますます大きくなりつつある、そんな時代であった。
”意地悪ばあさん”の青島幸男と植木等のコンビである、何も起こらないはずがない。時代はすごい勢いで駆け抜けていき、国民は徐々に豊かになっていった。
クレージーキャッツは、バンドマンから、コメディアン、映画俳優、歌手と時代の先頭に立ち、国民に笑いと娯楽を提供していた。

この歌詞が示しているように、この当時は、毎年の給料受取額がどんどん増えており、借金の利子よりも受け取る給料の増加額が多く「そのうち何とかなるだろう」の時代であった。
よって、借金の返済を先に延ばせば延ばす程、返済が楽になったと考えられる。

一方、昨今は史上最低の銀行金利など言われており、貯金をしても複利で10年後に2倍などの時代ではない。給料が増えない上に、かつてのような終身雇用制は崩壊しており、いつ会社から放り出されるか、先が読めない時代になってしまっている。

「学生時代に借りた、500万円なんて、会社員になれば3年で返済できる」
このように宣言して、実際にそれを実現した人もいると思いますが、大学新卒が1年後に残っている可能性はある統計では87%となっておりますが、会社によっては1/3が退職するような会社もあるでしょう。
退職の再就職先は、大抵の場合給料面での条件が悪くなるケースが多く、いよいよ”奨学金返済のために働いている”ような、おかしな状況に陥っている方も多いと思われます。

ルーソーの時も書きましたが
借金は「隷属の手段」であり、”お金によって縛られ、支配される”ことを示しております。
”お金に支配される”のを好まないのであれば、初めから借金を避けて、質素に暮らす方法について検討して実践するのが良いと思います。

この歌詞は最後に
「わかっとるね わかっとるね わかったらだまって俺についてこい」
で終わります。

奨学金をもらい、そのことによって、いろんなことができ、楽しい大学時代を迎えることができるかもしれません。
しかし、安易に借金額を増やしていけば、後で苦しむのは自分自身です。

「楽しい4年間と辛い20年を選びますか?」、それとも「質素で清貧な4年間と無難な社会人生活を始めますか?」
わかったらだまって俺に・・・

植木等 だまって俺について来い 1964 - YouTube

社会・経済ランキング

クリックのご協力をよろしくお願いします
 
スポンサードリンク