殆どの方が幼稚園、保育園時代に「むすんでひらいて」を歌わなかっただろうか?今回取り上げる、ジャン=ジャック・ルソーはこの曲の作曲者です。ルソーは、1712年にジュネーブで誕生しました。

「社会契約論」の中でルソーは、社会契約説と人民主権を主張しました。常に正しく共通の利益のみを志向する一般意志に基づく共和政治を主張し、その後の民主主義に多大な影響を与えております。彼は、哲学者であり、政治哲学者ですが、「告白」においては全く異なる人格を表明しております。

「告白」は、この一文から始まります。




”わたしはかつて例のなかった、そして今後も模倣するものはないと思う、仕事をくわだてる。自分とおなじ人間仲間に、ひとりの人間をその自然のままの真実において見せてやりたい。そして、その人間というのは、わたしである。”
ここでは人間ルソーが、赤裸々に自分の恥部を語っております。
職場放棄、放浪、泥棒、不倫、孤児院のことなどと、延々とルソーの情けない部分が記述されております
恥ずかしいこと、隠しておきたいこと、これらを”告白”のスタイルで書かれております。
この作品によって、ルソーの評価や人間性を低く下劣なものとして、決めつけるような批評も多いようですが、人間として弱さを記述して表明したそのスタイルは、後世の自然主義文学に多大な影響を与えております。この作品によって、人間的な魅力が増したことも事実であると思います。

できれば隠しておきたかったこと、誰にも詳しくは話さなかったこと、
これから語る内容は、できれば隠しておきたかったことなので、あえて話すこともありませんでした。
まさに「告白」です。
奨学金や借金で苦しんでいる人が多いと聞いておりますので、私の告白によって、少しでも問題が解消に進めばと思い、記述することに致しました。


①若い時に貧しいことは恥ずかしいことではない。歴史上の多くの偉人貧困の中より道を開いた人が多いです。
②他人と比べても仕方ありません。自分自身の目標は何なのか?今、何をすべきか考えてください。
③毎日家計簿をつけて客観的に自分の生活の”見える化”をしよう
④親など、第3者を巻き込んで管理をおこなおう
⑤数字から自分自身の傾向を把握して、長期的な展望を立てよう

上記に挙げた①と②についてまずは触れてみたいと思います

①若い時に貧しいことは恥ずかしいことではない
「若い時の苦労は買ってでもしろ」という言葉があります。若い時は経験が未熟であり、その苦労は、その人にとって貴重な財産になり、将来に役に立つことが多いです。ですから、昔の人は”買ってでもしろ”と発言しているのです。
二宮尊徳の考え方に「分度」という言葉があります。これは
”経済的には、収入の枠内で一定の余剰を残しながら支出を図る生活”このように説明されております。
すなわち、収入の範囲内で生活をしていくことを推奨しています。奨学金などを借りて、借金で背伸びをして学ぶことは推奨しておりません。
年を取ってから経済的に貧しいことはかなり辛いことであり、挽回ができません。若い今だからこそ、社会は優しい目で受け入れてくれると思います。
大学時代に、多くの借金をしてその後、10年以上もその返済で苦しむほうがカッコ悪いと思います。
と、言っている私も、苦学生である自分自身を惨めに感じたことがあります。しかし、「今苦労することは、かけがえのないチャンス」と考えることで、少しずつ惨めさから解放されたと思います。

②他人と比べても仕方ありません。
これはアドラーの時も触れました。あなた自身の生活、他人とは異なるのです。親に外車を買ってもらった学生もいるかもしれませんが、比べてもどうしようもないことです。
あなた自身が、今何ために大学で学び、将来何をしたいのかを考えてみてください。
最近の若い世代は、どうしても、中学高校時代の感覚で、他の人がおこなうから自分もと考えてしまいがちです。
友達がオーストラリアに行くから、仲間外れにされたくないから、自分も行く。当然、貯金も貯めて経済的に余裕があるのであれば、一緒に行けばよいと思います。しかし、大学生の社会は、これまでの中学高校時代以上に、家庭の貧富の差が学生の生活に表れてしまいます。何とか必死にバイトをして、そのお金で一緒にオーストラリアに行くのは構いませんが、無理をしたら必ず、後でしわ寄せが来ます。
思いきって、自分の生活に合った友達を交流をすることを進めます。大学はお金がかかります。生活費、住居費、学費と、親世代も苦労をしながら子供が学校に通わせているところが多いと思います。
私は、極端に貧しい部類でしたので、最初からクラスの人全員と付き合う気は最初からありませんでした。自分自身の器(分度)をわかった上で行動をしておりましたので、無理をすることはありませんでした。本を読む時間が多かったので、自然と本好きの友達が増えたと思います。
ここまで、書いてきたのを読むと、「他人との交流を極力避けて、読書の時間を大切に」と読み取られかねませんが、そうではありません。
ゼミの飲み会や、サークルの飲み会があれば、積極的に参加すべきであると思います。歓迎会や忘年会などは積極に参加して、自分自身の一人の時の生活を質素にすることで、飲み会の原資を作るのです。

今回、家計簿の運用方法などについては触れることができませんでしたので、次回、ご説明したいと思います。

最後に、哲学者であるルソーが述べたいくつかの名言について触れてみたいと思います。

勇気がなければ幸福は得られない。戦いなしには美徳はありえない。
子供を不幸にする一番確実な方法は、いつでもなんでも手に入れられるようにしてやることだ。
持っている金は、自由への手段であり、求めている金とは、隷属への手段である。
節制と労働こそが、人間にとって最良の医者である。労働は食欲を活発にし、節制が過剰に食におぼれるのを防いでくれる。

恐らく3つ目の”求めている金”こそが「奨学金」の正体であり 、「支配される」原因であると思います。

勇気をもって自分自身の生活を取り戻そう!


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